立て看板の強制撤去に対する抗議声明

立て看板の強制撤去に対する抗議声明

2018 年 5 月 13 日

「立て看規制を考える集まり」準備会

 5 月 13 日早朝、京都大学キャンパス周辺の立て看板およびその他の掲示物が一斉に撤去された。今回、撤去通告をしていない看板をも撤去したことは、学生など当事者の表現活動の不当な妨害であるとともに、看板の所有権の侵害でもあり、ここに抗議する。そもそも、強制撤去の理由とされるであろう「京都大学立看板規程」や「京都市屋外広告物等に関する条例」、京都市の行政指導は、学生など当事者の切実な表現手段を、現場の実情を踏まえないまま、画一的に規制するものであり、到底認められない。京大当局が、当事者との話し合いを拒否し、説明会すら開かずに説明責任を放棄していることもまた、問題である。もちろん、私たちは、京大だけが特権的に、条例に違反しようが通行人の安全を脅かそうが不問にされる、と考えているわけではない。規制の目的が真に切実なものであれば、それには適切に対応すべきだと考えている。しかし、今回の規制は、その目的を果たすことなく、当事者の表現の自由を一方的に侵害している。

 当準備会は、条例や行政指導を無批判に従い、慎重な検討をしないまま、強権的な看板撤去に踏み切った京大当局を批判する。そして、規制に関して京大当局が、当事者との話し合いに応じること、当事者の主体的な表現活動を妨害しないことを強く求める。